
リオデジャネイロ市の財政が破綻して、市の職員にもまともに給料が払えない事態が起きている。東京もスタジアムをめぐる数々の疑惑でもめているし、誘致活動にグレーな金が相当使われている。それに東京オリンピックが決まった後、二人も都知事が金で辞めている。
でも、普通の人は競技場のコンペがインチキだったり、誘致に金をふんだくられていることなんか、もとより分かっている。それでもアマチュアスポーツの興奮や感動を期待して、なかば知らん振りを決め込んでいる。
ドーピング疑惑でロシアがオリンピックの陸上競技そのものを辞退することになった。検査は精緻を極め、数年前まで違法薬物が検査できるといい、過去の有名選手が永久追放になったりしていて、そもそものアマチュアスポーツの基板が揺さぶられているし、既に歪(いびつ)になっている。
やはりオリンピックとか世界大会とかが金がかかりすぎ、放映権料やコマーシャル資金がないと成立しなくなっているからだろう。世界が同時に中継を見ることができたり、選手が動く広告塔になったりと、仕掛けが大がかりになったために起きている事態だ。おそらくすべての選手が薬物のお世話になっているのは、僕みたいなスポーツ音痴でもわかる。
もう、世界レベルの大会は不要なのでは?オリンピックもすべての競技を短時間に同じ町でやるようなことを止めてみたらどうだろう。記録は公認競技場であれば何処でもいいし、直接競り合ったり、チーム同士がぶつかる競技も世界を分けてやればよいだろうし、決勝戦だけ持ち回りでやればよい。
いずれにしても、どんな形態に変更してもドーピングや金の問題はつきまとう。東京オリンピックでの経済効果は数兆円という試算を日銀がしているが、ギリシャは破綻し、冬季オリンピックの長野だってシャッター通りが減ったのだろうか。せめてオリンピックを一時的に中止してみれば、何だかマチュアスポーツの地平が開けそうな気がする。僕は本気で、東京はオリンピックを返上したらよいと思っているし、同じ公約で都知事選に出る人がいれば一票いれる。