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中村外二さんの仕事

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八坂神社南楼門まえにある「ちりめん山椒」の「やよい」さんです。中村外二さんの仕事。ほんのわずかに起こりのついた屋根、その先、二階の丸窓はご存知利休好み、秀吉がよく使う団子型です。中村外二は名棟梁、裏千家の茶室がつとに有名ですが、吉村順三など建築家の仕事(俵屋など)、寺社仏閣、名茶室を多く残しています。1997年91歳で逝去。
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店に入るときの飛石がすごいですね....巾2m、奥行1.5m程度もある平石、サビの自然石です。このような使い方をしますか.....
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中は店舗だけあってかなりモダンですが、随所に中村流、中庭の見せ方が粋です。上部の障子を閉めたときには、またぐっと締まり違った表情を見せるはずです。
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こちらは産寧坂にある「六々堂」、清水焼の陶器屋さん。こちらの店の中の茶室が中村外二の仕事です。
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店はこのように京都らしくなくかなりモダン、百貨店の美術品売場のようです。
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こちらが中村外二流の3畳台目の茶室です。天井はビックリするぐらい大きな目(三寸程度)で緩く編んだ網代天井、あれではギシギシうるさかろうと.....聞いてみようかと思った矢先、ご主人が「まだ季節でギシギシいいますのや....」と喜んでいらっしゃいます。茶道口の小壁の柱は椿、床柱は皮付赤松、框は?見たことありません。今度は聞いてみると、檜の丸太に柿渋を塗ってワザと古木の倒木に見立てているそうです。他の管柱(くだばしら)や廻縁などは全て北山丸太、織部(腰張)が高く爽やか。
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茶室の隣の灯り取りの窓、障子を下部に一段残しての雪見障子、やはり独特です。一文字板は楓(かえで)の一枚板、数寄屋は亭主の好き(数寄)で造るものと改めて実感。
Commented by alpshima at 2009-05-27 09:47 x
やよいのちりめん山椒は大好きです。この店に行ったことはありませんが、京都らしく、可愛さと清祥さが同居してますね。
Commented by shinmemo0417 at 2009-05-27 13:46
初めて「やよい」のちりめん山椒買いましたが上品で美味しかったですね
確かalpshimaさん、中村外二さんをご存知だったのを思い出してリンクさせてもらいました
Commented by j-garden-hirasato at 2009-05-27 22:26
長生きされたんですね。
この建物は、何歳位の作品なんでしょうか。
ザ・和建築、見事ですねえ。
Commented by shinmemo0417 at 2009-05-28 21:52
庭園さん、施工時期ははっきり知りません。でも中村外二さんはいいですよ。俵屋を改築した吉村事務所当時の奥村昭雄さんも、その技量に惚れ込んだそうです。何が違うって、ほんのちょっとの事なんですけどね.....
by shinmemo0417 | 2009-05-26 13:06 | architecture | Trackback | Comments(4)

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by shinmemo0417
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